リモートワークの導入に伴い課題となるのが業務の生産性です。リモートワークを実施する以上、従業員の働きぶりを直接確認できなくなりますが、出社時と同等の生産性を維持していくためには何らかの形で働きぶりを確認し、企業・従業員の双方にとって不利益のない、納得できる働き方を構築してくことが重要になるでしょう。
そこで今回は、テレワーク管理システム『RemoLabo』の機能のなかでも生産性の維持・向上に重きを置いた好評機能、「業務内容のグラフ化機能」と「禁止アプリ通知機能」について解説します。
業務内容のグラフ化機能について~機能概要と活用場面~
生産性の定量評価による業務内容の可視化を想定して設計・開発されたRemoLabo。この開発・設計思想に基づき、管理者側の利便性を追求した機能が「業務内容のグラフ化機能」です。
業務内容のグラフ化とは?
業務内容のグラフ化機能とは、業務で使用するパソコンを起動後、自動で取得した作業ログ(パソコンの操作記録)を簡単にグラフ化できる機能です。
これにより、「誰が」「いつ」「どのような業務に」「どれだけ時間を費やしたか」といった業務内容の詳細を一瞬で可視化できるようになります。
RemoLaboで取得される作業ログの具体的な内容は
- ・操作開始時刻
- ・キー操作数
- ・アプリケーション名
- ・経過時間
- ・マウス操作数
- ・ウィンドウタイトル
上記6項目ですが、これらすべてが 「縦棒グラフ」「横棒グラフ」「折れ線グラフ」「円グラフ」など7種類のグラフとして表示可能です。 表示させる対象(個人やグループ)やデータ、年月日と時間も選択できるので、データを用途やお好みに合わせて加工し、確認しやすく整理できるようになります。
業務内容のグラフ化機能の活用場面
詳細かつ膨大なデータを取得しても、それらを上手に活用できなければ意味がありません。
本機能によってグラフ化された作業ログのデータは、次のような場面でご活用いただけます。
【活用場面1】
<午前中の決まった時間に部署ごとの当日の出勤状況を確認したい。>
→グラフ作成ボードを開き、上から順に「集計グラフ」「部署」「就業時間」「日」「リスト」を選択。リストの「操作開始時間」のトップにある時刻で始業時間を確認できます。
【活用場面2】
<月末に部署ごとの月平均労働時間と残業時間を確認し、残業時間の多い部署には定時終業を勧告し、業務量の調整や業務効率化を迅速に進めたい。>
→グラフ作成ボードから下部の折りたたみを開き、上から順に「平均グラフ」「部署」「実労働時間と残業時間」「月」、お好みのグラフの種類を選択。部署全メンバーの月平均労働時間と残業時間を視覚的に把握・比較できます。
【活用場面3】
<パフォーマンスが芳しくない従業員がいる。年間のリモートワーク中の勤務状況を知り、人事考課の参考にしたい。>
→グラフ作成ボードを開き、上から順に「集計グラフ」「個人」「集計」「年」「就業時間と実労働時間、操作回数」、お好みのグラフの種類を選択。就業時間に対する実労働時間とマウス・キーの操作回数、開いていたウィンドウ・アプリケーションから業務状況(リモートワーク中の作業の中身)を視覚的に把握できます。
作業ログデータはダウンロード可能!
作業ログデータについてはCSVファイルとしてダウンロード可能なので、出力して人事考課面談の資料にしたり、業務報告書としてメールやビジネスチャットで上長や労務管理者に提出したり……といった使い方もできるでしょう。
なお、RemoLaboで取得したデータの保管期間は2年間です。
勤怠記録は労働基準法により5年間の保管義務があるため、
RemoLaboをタイムカードや出勤簿のような労働時間を把握する勤怠管理ツールとして利用する場合は、就業時間と実労働時間、残業時間の作業ログデータをCSVファイルとしてダウンロードし、保存しておくことをおすすめします。
禁止アプリ通知機能について~機能概要とメリット
業務中は趣味や娯楽といった気がそれる要素をできるだけ排除し、生産性の維持・向上に努めたいもの。
禁止アプリ通知機能は「業務への集中」の側面から生産性の維持・向上をサポートする役割を果たします。
禁止アプリ通知機能とは?
禁止アプリ通知機能とは、会社で定めた禁止アプリ・サイト(例:YouTubeやTikTokなど)の使用・閲覧を感知した際、管理者にその旨が通知される機能です。
禁止アプリ通知を活用するメリット
管理者は禁止アプリ・サイトを使用・閲覧した従業員を把握し、場合によっては注意勧告して業務態度の改善(業務への集中)を促すことができます。業務態度への早期対応は労働トラブルを未然に防ぐ予防労務の一環ですので、ぜひご活用ください。
また、業務中の私的なSNS利用による機密情報の漏洩やマルウェア、ランサムウェア等の感染を防ぎ、間接的なセキュリティ対策としての役割も期待できます。
禁止アプリ通知機能は未設定にすることも可能
「業務中のアプリ使用状況までは確認しない」「職務の性質上、複数のアプリやサイトにアクセスする」といった場合を想定し、本機能を未設定にすることも可能です。ON・OFFのワンクリックで素早く、簡単に設定できます。
アプリかウィンドウ、もしくは両方で通知設定が可能
禁止アプリ・サイトの使用・閲覧を通知させる対象をアプリかウィンドウ、もしくは両方で設定可能です。
これにより、どのような経路でアクセスしても禁止アプリ・サイトの使用・閲覧状況を漏れなく把握できるようになります。
たとえば、YouTube公式サイトから動画視聴があった場合、アプリとウィンドウの両方で設定すると閲覧通知が管理者に届きます。
今後、特定のアプリやウィンドウに限ってはパソコン操作が極端に少なくても労働時間にカウントされる新機能が追加装備される予定です。 これは業務上、動画・音声の視聴や各種文書・デザインの目視作業など、マウスやキーの操作が少ない業務に携わる従業員が勤務態度で不利にならないよう配慮することを想定した機能であり、RemoLabo管理者が自由に設定できます。
「業務内容のグラフ化機能」と「禁止アプリ通知機能」をご利用いただく際の注意点
「業務内容のグラフ化機能」と「禁止アプリ通知機能」はどちらも個人情報を扱う機能であるため、ご利用になる際は次の点にご注意ください。
パソコン自体のセキュリティ対策は必須
RemoLaboで取得されたデータはすべて暗号化されたうえで保存され、セキュリティリスク対策は万全です。しかし、パソコンのウィルス感染や盗難、のぞき見などによるリスクに晒された場合は重要な個人情報が漏洩する可能性があるため、以下の基本的な対策を必ず実施していただきますようお願いいたします。
- ・業務で使用するパソコンにはすべてウィルス対策ソフトをインストールする。
- ・公共のフリーWi-Fiはできる限り使用しない。
- ・RemoLabo管理者が使用するパソコンについては持ち出し・使用する場所に一定の制限を設ける
- ・OSソフトウェアは定期的に更新する。
- ・RemoLabo管理者はログイン情報やダウンロードしたCSVファイルを厳重に管理する。
- ・RemoLaboから取得したデータを外部ドライブやクラウドサービスに定期的にバックアップする。
使用・閲覧を禁止するアプリ・サイトの社内周知を検討する
禁止アプリ通知機能の通知は従業員には届きません。したがって、業務中に禁止されているとは知らず該当アプリ・サイトを使用・閲覧し続けてしまう可能性があるため、禁止対象となるものについてはあらかじめ従業員に周知しておくことを検討しましょう。
従業員に周知しておくか否かはRemoLabo管理者の判断によりますが、事前の認識が労働時間や生産性の維持・向上を意識させ、従業員の自発的な業務態度改善につながる可能性があります。
さいごに
業務内容のグラフ化機能と禁止アプリ通知機能、この二つの機能が最終的に目指すところは「生産性の定量評価による業務の可視化」と「業務への集中」の側面から組織全体のパフォーマンスを向上させることにあります。
すでにリモートワークを実施している企業様はもちろんのこと、原則出社とする企業様の生産性管理にも最適です。ぜひお試しください。